アムリトサル 12月21日
バスはまだこない。近づいてきた脚が悪いおばあちゃんにお金をあげた。
バスが来ないとチケットは買えないみたい。
となりのインド人がこれから行くアムリトサルのことをいろいろ教えてくれる。
さっきのおばあちゃんがまた物乞いにきた。
そのインド人は笑いながら、自分は物乞いにお金をあげないと言った。
あなたは海外の旅行者には親切にするくせに、カーストの低い物乞いには何もしないんだね。あなたみたいな人はキライかな。
バスが止まった休憩所でベジバーガーを買った。M&Msは200円もしたからキットカットを買った。
ブロンを飲んじゃったから寝たりおきたりを繰り返す。
空飛ぶカラスがそのままのサイズでビルに吸い込まれる。空の青が木々の緑になる。
バスから少しずつ人が減ってく。終点のアムリトサルについた。
ゴールデンテンプルまで歩いてく。人がよく笑う。デリーとは違う健康的な空気。
あ、すごい大きな建物。きれいな街。
ゴールデンテンプルの床は白い大理石で靴を脱いであがると靴下が水でびちゃびちゃになった。
え、靴は預けなきゃいけないの?
池を囲むように白い建物があって池の真ん中には金色の寺院があった。
座って池を眺めてると音楽がなってた。夜は寒いかも、ずっといたいけども。
おじいちゃんが話しかけてくる。
泊まる場所があるしここは寒いよ、巡礼宿まで連れてってあげる
手をひっぱって人をかきわけてく。その巡礼宿は今日は自分しかいないみたい。
外からガーンガーンと音が聞こえてくる。
何の音だろう?
バックパックを置いて音のなる方へ歩いた。
食器の残飯を巨大なゴミ箱に叩きつけてる音だった。
食器をもらって2階にあがる。みんなと並んで座ってたら食器にカレーやナンが配られていく。
24時間ずっと開いてるんだよ
となりの人が説明してくれた。この寺院は24時間動いてるんだそう。
食事はとても美味しかった。
食器を洗い場の人に渡して、みんなと一緒にニンニクを剥いた。
ちいさなナイフをつかう。
音楽が流れてて同じ作業を繰り返してるとぼんやりしてくる。
目の前にニンニクの皮が積まれていく。
となりのおじいちゃんとチャイを飲んだ。ゴールデンテンプルの説明をしてくれた。シーク教のことも。
外のクルマで寝るみたい。明日の8時に会う約束をした。
インドとパキスタンの国境の街アムリトサル。この街はシーク教徒の聖地。
シーク教はカーストに反発して生まれた平等を理念とする宗教。
ベッドで横になると遠くからガーンガーンと音が聞こえてくる。