アングラ・ドス・レイス 1月3日

イグアスからリオデジャネイロまでバスで22時間。
なんか、寒い…
エアコンの寒さで目が覚めたら、いつの間にか穀倉地帯を走ってた。ジャングルは抜けたの?
ときどきポツポツと農村がみえる。リオデジャネイロが近づいてきたのかも。
目が覚めたばかりのぼんやりした頭で、そう思った。

今日はリオデジャネイロの近くの港、アングラ・ドス・レイスからボートでグランデ島に渡ろうと思ってた。
グランデ島には南米のベストビーチのロペス・メンデスがあって、そのためだけにブラジルのビザを取ったのだから。

リオデジャネイロのバスターミナルに着いた。
バッグをトランクルームから取ってすぐにアングラ・ドス・レイス行きのバス会社を探しに歩きだした。
なんとなくなんだけど、このバスの乗客はいつも全員でまとまって降りてる。荷物を受け取ってもその場に立って待ってるし、はっきりしない。
目的地についてトランクから荷物を取ったら、もうバスに用はないハズなのに。
集団になってしまうと個人が行動に移せない感じは好きじゃないかも。

バスターミナルは巨大で2階にバス会社が集まってた。
階段を上がって案内所で聞いたらロビーの反対側を降りたところに目的のバス会社はあるんだって。

空港みたいね清潔で無機質なロビー。ピカピカの床にライトが反射してた。
クスコのバスターミナルは場末感あったけど…
リオデジャネイロが大都市だからかな…
降りた先の売店で聞くと2階に上がってすぐの1001ってバス会社だっていわれた。
2階にまた上がって1001でバスチケットを買おうとすると、1階のさっきの売店のすぐ近くだっていわれる。
どっちなんだろ?

この人は英語が通じて親切に紙にバス会社名を書いてくれた。
また1階に降りてバスチケットを購入できた。
こうやって何度も道を聞いてるウチに目的地にはつけるってわかるようになった。
それにしてもブラジルは英語が通じないなって思う。日本にいると英語が世界標準言語って勘違いしがちだよね。

1日に何本もバスは出てるみたいで出発まで1時間しかなかった。
朝ごはん、食べてなかったな…
売店でコーラとパンを買ってベンチに座って食べた。
ここは先に会計を払って、領収書を売店に見せると商品をもらえる仕組みだった。知らなくて領収書を取ってなかったので少しトラブル。
売店のおばさんが無愛想だったね。

バスはライトグリーンの綺麗なバス。
乗ってる人たちみんな海に行くんだよね。笑ってるのだからかな。

途中のコンセイカオで降りてスピードボートでグランデ島に行くルートもあって、そっちの方が早そうな気もする。
乗るときに隣りの人に確認したらアングラ行きだって。

バスは海岸沿いを3時間ほど走った。コンセイカオで乗客が半分ほど降りていった。
いっしょに降りればよかったかな
もう、タイミング逃してた。

アングラ・ドス・レイスに着いた。
ボートのチケットを購入したくてバスターミナル内にあったツアーカウンターに行くと閉まってた。
床に座ってるサーファーっぽいお兄さんが明日の9時に開くよって教えてくれた。

このツアーカウンターをボートのチケット売場って勘違いしてた。
グランデ島の船のチケットは20分ほど離れた港でまだ売ってたのに、明日の朝まで時間を潰さないと、この街でホテルを取らないとって思ってしまった。

外に出てホテル探しはじめた。
観光地でもないしホテルもあまりなさそうな街。
近くをうろうろ、黒人のお兄さん達が集まってる汚い建物があった。ホテルか聞くけど違う感じがする。何言ってるかわからない。
からかわれた?多分ホテルじゃないけど泊めてあげるよ?
怖くなって手を振って逃げるように去った。

真っ黒い建物のホテルはロビーが広いし高そう。聞いたら2万円。
ロビーが立派なだけで部屋なんかあまり変わらないのにね。
安いホテルを聞いたら東に8000円のホテルが2つあるそうだけど…それでもまだ高い。
紙に2つのホテル名を書いてくれた。

歩き始めたら結構な距離、しばらく歩いてたら地元のおじさんに声をかけられる。
ホテル探してる?
なんでわかるの?
目がキョロキョロしてるから
この2つのホテル探してる
あっちだよ、連れてってあげる
さっきのホテルすごく高かった
すごく高いね
この2つのホテルもまだ高いし
じゃあ安いホテル連れてってあげる

ふたりで夕日の海の見える坂道を降りてった。
ポルトガル語は全然わからなくて、身振り手振りで会話。おじさんは逆の方向に歩き始める。
なんか雰囲気が怪しいけど、この人しか今は頼れないし。
しばらく歩くとビルの裏口みたいなトコに入る。
ついていくと、その先は食堂になっててコックと話し始めた。まさかこのボロ食堂の2階に泊まれってコトじゃ…
ここに居るのはやめよう。食堂の外に出て待ってると、おじさん出てきた。
タクシーを拾って何か言ってた。
タクシーに乗せられて着いて行った先はホテル?看板がないけど何か書いてあるけどホテルの文字は見つからなかったけど。
中に入るとホテルらしくて2000円ぐらい。
おじさんありがとう!握手。

 

パスポートも見ずにチェックイン。テキトーでいいね。
シングルベッドでシンプルな部屋だけど、窓もシャワーもついてた。
鉄格子の窓のむこうは小さなサッカー場になってた。オレンジのライトに照らされた夜のコートで子供たちがサッカーしてた。
ホテルの雰囲気悪いけど、安いしたのしいし。

シャワーを浴びてWifiの繋げるお店をさがした。
坂を下りていくとレストランがあったけどWifiは無理だって。隣のお店が繋がるって行ってみるとピザ屋さん?
うー全然繋がらないし、コーラを頼むとここはピザ屋だからとピザの注文を聞いてくる。
そうだよね、でも1枚1000円もするし隣みるとデカいし食べきれなさそう。
コーラで少し粘って居心地の悪さに出た。

海に面したレストランに入った。

 

ワイン飲もうか、ポルトガル語読めないし、1番安い多分グラスワインとペンネを頼むけど、ブラジル料理ってないのか?なんか入国してからずっとアメリカンなジャンク料理しかみないんだけど。しばらくしてミニボトルとフライドポテトが来る。

グラスワインじゃなかったんだ、ミニボトルであの値段だったら安いかも、フライドポテトは付け合せ?
海沿いの外の席ではバンド演奏してるけど古過ぎてあまり楽しくない。

 

ペンネが全然こないので会計すると3倍ぐらいの請求。
実はペンネの代わりにフライドポテトが来たし、1番安いグラスワインじゃなかったし、請求はペンネの値段だった。
こんなの払えないよ、フライドポテトも作って余ってたんでしょ、だからペンネの代わりに持ってきたんでしょ。
ペンネ代は払わないで出てきて、ホテルに逃げるようにして帰った。
ものすごく気分がわるい、気持ちが落ち込んだ。

もう外ではサッカーはしてなかった。
誰もいないグランドがライトで照らされて広い空間を窓から眺めてた。
ねえ、この街には何もないよ
明日すぐにグランデ島に行こうよ
きっと南の島のゆるい空気とビーチがココロを癒してくれるよ
早くこの街から離れたいよ