イグアス 1月2日
目が覚めても停電は回復してなくて真っ暗。
なんとなくベッドから出る気になれなかった。
そういえば、リオデジャネイロまでのバスチケットを買うのにお金がなかった。
銀行が開く時間が分からないけど。多分9時ぐらい?
宿で聞けばいいんだけどベッドから出れない。気持ちが乗らない。
もぞもぞしてて、9時30分すぎて部屋を出た。
受付で確認すると8時から銀行は開いてるって。
すぐに銀行に歩いてった。
街の中心っていっても、すごく小さい街だけど。
イグアスの銀行は1面の黒いガラス張り。
入ろうとしたら警備のおじさんに別の入り口を指さされた。
入るとまっ白い壁と床、天井。
それに西部劇の銀行にあるような檻の向こうに係員がすわってた。
100ドル換金した。パスポートの提示に4つの書類にサインする。
メンドウだし係員が無愛想で楽しくなかった。
1ドル8.3ペソで換金した。
そのままホテルの近くのバスターミナルに向かった。
昨日と同じ人が受付だとイイな。
PLUMAのカウンター行くと女の人はいなかったんだけど昨日書いてもらった地図を見せて、説明は受けてるって伝えてチケットを買った。
窓際は埋まってるみたいで後ろの方の席。
イグアスの街はアルゼンチン側とブラジル側に分かれてる。
行きたいブエノスアイレスはブラジル側だから、ブラジル側に行ってバスに乗る。
でも、今すぐ荷物をまとめてもう1度ココに来て、だって。
チケット購入したんだからブラジル側のバスターミナルまで直接歩いて行けばいいと思ってた。
ホテルに戻って荷物をまとめてチェックアウトした。
リオデジャネイロまで行くよ
バスで?長いね~
いろいろありがと、マテ茶おいしかった
戻るとタクシー乗り場まで連れて行かれてタクシーに乗せてくれた。値段交渉までしてくれて。
渡せっていわれて運転手にパスポートを渡した。
ブラジルの入国証を記入してくれてるみたい。
タクシーに乗ったままイミグレーションに着くと運転手が窓からパスポートを渡してスタンプを押してもらう。
これでアルゼンチン出国。
ずいぶんテキトーな出国だね~私の顔すらみてないし。
少し走ってブラジル側のイミグレーション。運転手が降りて建物に吸い込まれた。
私は行かなくていいの?
5分ほどで戻ってくる。
もしかしてブラジル?
もうブラジルだよ
え~!
あんなにブラジルのビザを取るのは大変だったのにな…
イグアスの滝は国境をこえてに来る観光客が多いし、手続きを簡単にしてるのかな?
ブラジル側はけっこう街という感じでのんびりした感じはなかった。
どこかよる?
ううん、そのままターミナルまで
20分ほど走ってバスターミナルについた。PLUMAのカウンターには先にアフリカ系っぽい黒人が5いた。
アフリカの民族衣装着てる…珍しい。
アルゼンチン側と違って両替できたからブラジルレアルに変えてもらった。
乗り場を確認してバスに乗車に乗った。
ほっとした。これから26時間のバスの旅。
臭いとか汚いとか暑いとか散々な評判だったPLUMAのバスも大きくて綺麗だったし。何より乗客は10人ほどで窓際の席も空いてた。
ポトシからサンタクルスへのバスはもっとひどかったよ。
カーテンを全開にした。バスはブラジルを東へ走ってく。
どうかこのまま、隣の客が来ませんように。
窓を開けて風をいれて地平線の見える穀倉地帯を走ってった。長距離バスはこれが最後になるんだ。
数時間たってバスは休憩所にはいった。
入り口で注文票みたいなものを渡された。商品を買って注文票に記入してもらい出口で清算するみたい。
中にテーブルも並んでるから食べてもいいみたいだけど。
ブログでブラジルの物価は高くて美味しくないって読んでたから悩む。
ん、菓子パンとジュースに1000円も払いたくないよ。お腹減ってないし…
スナックとミネラルウォーターを買って出てバスの中でポリポリ。
バスはこの休憩所でしばらく停車してた。
1番後ろにトイレがあるんだけど、だんだん臭いがしてきた。
後ろの方の席だし。乗車と同時にトイレにまっすぐ向かう客もいるけど…ターミナルでトイレすませて欲しいよ。
時間と共にきつくなる臭いと服に匂いが移ったらヤダなって思ってたら、バスの旅は途中から微妙になった。
夜中にPLUMAの事務所みたいなトコに停車した。
乗客が降りていくけどトイレ?買い物?
降りる理由がなかったから座って窓の外をみてた。
オレンジのライトに照らされたコンクリートの無機質な建物。それに入ってく人達。シュールレアリスムみたい。
なんで建物に入ってったんだろ…
この街の名前は何?
旅も後半に入ってた。
頭のドコかに旅が終わってしまう、壁が近づいてる圧迫感みたいなのがあった。
どこかでこの感覚を解放してくれるものがあるとしたらと、これから訪れる南の島のビーチを思ったりした。
乗客が増えていくのに隣の席の客は深夜になっても来なかった。