エルズルム 12月12日
宿の小さなドアを開けたら雪だった。
このトルコの山岳地帯の小さな街に雪がふってる。
石畳がうすく白くなってた。落ちたばかりのふわふわの雪だ。
近くのレストランでスープを飲んだ。バケットいっぱいのパンをお供に朝ごはんになった。
トルコは物価が高くてレストランでふつうに食べると1000円以上しちゃう。
パンは食べれるだけ食べておいた。
店長さんが観光マップをくれた。それを見ながら行きたいところに印をつけた。
エルズルムの街は人がすくなくて歩きやすくて。
さらさらと降ってくる雪もうれしかった。街の北に何か観光地があるみたいで滑らないように歩いて行った。

その建物は美術館。
地味な絵画がならんでるけど古臭くなくてみてて楽しかった。何より私しかお客さんがいない。
廊下の古いフローリングの床はギシギシと音を立てる。
窓の外には中庭の樹に雪が積もってて真っ白になってた。
写真をパシャパシャと撮る。あったかいホットココアが合いそうな風景。でも、どの写真もリアルで感じてる空気とはほど遠くてがっかりしてしまう。


エルズルムの街は小さくて歩いていける。
遠くの丘にみえてた要塞も気がついたら目の前にあった。
丘を上がっていく、さくさくと雪を踏んでく、雪がすこし深くなってる。
上まであがると街全体がみわたせる。二本の樹がアートのよう、そのむこうに真っ白になった街がみえる。
真っ白い息を世界に吐いた。


丘の下の古い神学校はもう使われてなくて廃墟みたい。
中庭のベリーが雪をうすくかぶってた。
雪をかぶったベリーは透明感があってきれいだった。
モスクから流れるアザーンが独裁者の演説みたいに聞こえる。ディストピアのモノクロ映画みたい。

モスクでお祈りをしていたらランチに誘われた。
彼はなぜか急いでた。
サンドイッチをもぐもぐしてると急いで出ていく。
トルコは食事代が高いからよかったけど…もっとゆっくり話せばいいのにw
帰り道でハマムをみつけた。
ハマムは温泉みたいなもの?勇気がなくてみても入れなかったけど挑戦してみた。
身体に固めのタオルを巻く。
部屋はあっつい…温泉というよりサウナみたいだった。湯舟はないみたい。
暑いから水をくんでバシャバシャ身体にかけてた。
真ん中の丸い通路を人がぐるぐる歩き回ってる。よくわからない文化だったけど、きっと慣れると病みつきになるのだと思った。
出ると大きなバスタオル何枚もで頭と身体をグルグル巻きにされる。
まるでぬいぐるみみたい。
冷たい水が美味しい…個人用の小さなスペースでゆっくりできて気持ち良かった。
きっとリラックスさせるためにあるんだね。
帰り道、いつものチャイ屋さんでネットに繋いでぼーっとしてた。
今日みた雪の世界がずっとアタマを支配してる。
エルズルムに来て本当によかった。
