エレバン 2月13日
おばさんがいっぱい朝ご飯を作ってくれる。
なんか悪い気がする。
家を出るとき「元気出してね」ってアルメニア語をiPhoneで見せた。
なぜか、すこしびっくりしてた。
元気出してね。ばいばい。
今日、首都エレバンまでのバンは人でいっぱい。
受付のBBAが冷たく言う。トゥデイ、フルって。
明日までこの街にいたくないな…通路でイイから乗せてくれない?
何時間もかかるけど?
うん、いいよ。
バンに乗ったら通路だと窓の外がみえない、チッって舌打ちしたくなった。
窓の外をみるとおばさんが外をうろうろしてる。
もしかして私を探してるのかも。
慌ててバンを降りたらiPhoneのバッテリーを家に忘れてたみたい。
いまは笑ってた。
手を振って別れた。
バンのドライバーが木の椅子を持ってきてくれた。
通路に木の椅子を置いて出発。
椅子があるから楽だなって思ってたんだけどそれは違った。椅子はカーブで倒れそうになる。倒れないよーに手摺を握りしめて脚に力を入れてなきゃいけなかった。
クルマで椅子が固定されてるって、すごく大事なことなんだって学んだ。
バンは高原地帯を走ってく。
休憩で降りたら景色がすごい。横にいた女の人は慌てて降りてすごい量を吐いてる。
大自然と嘔吐、いい組み合わせだと思った。
丘を越えたとき。ひろがる平原のむこう、真っ白い雪の巨大な山がみえた。
不意にみえた。
あ…あれがアララト山。あれがそうなの?
ノアの方舟はアララト山に落ちたんだっけ?
すごい景色。ひとりだったら声でてる。
バンは丘を越えて、ふもとの平原とそこに広がる街へ走ってった。
エレバンの街についたのは夕方。
ホームステイ先まで連絡しなきゃいけないんだけど、フリーwifiがみつからない。
地下街うろうろして探した。歩いてるとメトロのwifiに繋がった。
ホストに連絡して待ち合わせはレストランの前。
レストラン?きっと近くにあるのかな。いけばわかるね。
メトロに乗って、バスに乗って、エレバンの街を西へ。
街は思ってたより広かったけど、がんばって歩く。
辿りついたのは大きなロータリー横のすごい古そうなアパート、こんな立派なとこに住めるのかな?
そこに座ってる人に話しかけたらホストだった。
マフィアみたいな真っ黒い服きてる。
ついてこい、だって。
がたがたする古いエレベーターであがる。
重そうな鉄のドアを開けた。
あー…めちゃめちゃきれいなリビング、キッチンにベッド、ランドリーに食洗機まである。
窓からはロータリーとエレバンの街がみえた。
小さなワインボトルもくれたし。
すごい、こんなのずっと住みたいよ。
高くて2000円ぐらいしたけど。
部屋でベッドに転がりながら、だらだら。
なんと部屋のTVがYoutubeにつながってしまった。
あ…コレは引きこもるかも…
夜、近くのスーパーで食材を買ってきた。
ひさしぶりの自炊だね。ココならきっとサイコーに美味しいご飯が創れそう。