カトマンズ 11月17日
冬のネパールの夜はすごく寒い、部屋にいても息が白かった。部屋を出て音をたてないようにゲストハウスの階段を上がった。
屋上はあんまり高くないから、隣りの建物と公園がみえる。
カトマンズの朝は霧が立ち込めてて人の動いてる気配がしない。
泊まってるのはタメル地区の奥にあるインペリアルゲストハウス。シャワートイレ付でwifiもバッチリ使えて一晩700ルピーで安いし、スタッフも素朴でやさしかった。
明日のポカラ行きのバスチケットを一階のカウンターで予約した。
朝の7時出発なんて起きれるのかなってふと思ったけど。
チケットは700ルピーで100ルピーが宿の手数料みたい。4000ドルの両替をお願いしたら目を丸くしてた…(40ドルと間違えた)
朝ごはんを食べにカトマンズの街をてくてく。
朝のお店はまだ閉まってる。
狭い路地、両側に高く並ぶレンガの建物、色鮮やかな看板、ぐちゃぐちゃと絡まった電線。
カトマンズはヒッピーの三大聖地の一つなんだよね。
彼にオススメされたレストランを探した。タカリバンチャ、チキンラップ、Himalayan Java…
えっと…あれ、どこだっけ?
うろうろして入ったのはパンパンケルベーカリーっていうパン屋さん。中庭でチーズクロワッサンとミルクティー(370ルピー、ちょっと高い)を食べたんだけど、これが大きくてすごい美味しかった。
紅茶を飲んでぼんやりしてると日本人の老人グループが向こうのテーブルに座った。
山っぽい服装でトレッキングかな?なんとなくメンドだったので声はかけなかった。
タメル地区は外国人観光客だらけで、日本人も多いし、ネパリも日本語が上手。
ここは世界の屋根ヒマラヤがあるんだよね。だから外国人価格なのかも。あとwifiがどこでも使えてうれしい。
使い切りの洗剤を買って宿に戻って洗濯した。窓を開けて洗濯物をかけていく。
ダルバール広場って王宮前の広場のことでチベット仏教の寺院が集まってて、カトマンズのそれは世界遺産になってるみたい。
歩いて…30分ぐらい?
タメル地区を南に向かって歩いた。朝と違って人が多くて雑然として賑やか。
ダルバール広場へつくとガイドのおじさんに声をかけられる。ひとりで見たかったし座ってぼんやりしたかった。断ると日本人は昔より貧しくなったって言われた、これからは他の国にどんどん抜かれていくって。
それを聞きながら外からみてる方がいろいろ見えるなと思った。帰国すると世界が絶賛する日本みたいなTV番組が流れてて気持ち悪くなる。
ホントの世界は絶賛してないし気にもしてないから。
街外れに向かって歩いた。こっちの方までいくと少し活気がなくてさみしい。よくみるとどの建物にも屋上があるし、登ろうと思えば登れるかもしれない。
音をたてないよーにして、ひとつの建物に入った。
狭い階段の左右にはドアがあって、階段の途中にも靴が履き捨てられてたり、棚やフライパンが置いてあったりで生活感がすごくて緊張する。
ドアの向こうから聞こえる家族の会話や食事の音にびくびくしながら、そーっと狭くて暗い階段をあがる。
青い空の屋上へ。
目の前に広がるカトマンズの街並み。なぜか野菜が床に干してあったけど…植木がたくさん置いてあって住んでる人が飾ったのかな。
イヤホンから音楽を聴きながら階段に座って風を受けてた。
ずっとココで隠れてみてたいと思った。
帰り道に地元の少年が売ってる露店でドーナッツを20円で買ったんだけど、おいしくていっしょに笑う。
ネパールのカラフルな民族衣装を2枚買った、色がたくさん入ってて透明感があってかわいい。
カトマンズの小さな路地をウロウロしながら北へ。
いつの間にかタメル地区にもっどってた。
モモっていうネパールの餃子が食べたくなってレストランの2階で食べたけど外国人価格だった。もっと地元の人たちと混ざって食事をしなきゃだ、タメル地区はすこし高いよ。
アクセショップでバングルを100円で購入、このお店は値札が書いてあって明朗会計だったし、ディスプレイもおしゃれでかわいかった。
宿にもどってポカラからのヒマラヤトレッキングを相談してたら夜になった。
スーパーでお菓子を買ってきて、お話ししながら宿で食べた。
狭くて賑やかなカトマンズの夜。
きっと、私はこの街が好き。