カルロヴィ・バリ 5月26日
今日はプラハの最後の日、明日はポーランド経由で日本に帰らなきゃいけない。そして今夜は初めて体験するオペラが待ってる。
1日プラハでのんびりしようか、って思ったけど最後まで旅をすることに決めた。
150km離れた温泉街カルロヴィ・バリへ行って見るつもり。
朝9時過ぎにボートハウスを出発してFlorencのバスターミナルへ。
トラムを降りて近くにあるハズのバスターミナルを探してうろうろ。
どこだろ?バスターミナル。どこでチケット売ってるんだろ?それっぽい場所をみつけて聞いてまわりながら4つ目でやっとカルロヴィ・バリ行きのバスターミナルに着いた。
ツーリストバスは12:30に出発でそれまでのシートは全部埋まってた。
19:00にオペラが始まるからそれまでにはプラハに戻って来なきゃいけない。だけど温泉街まで3時間かかる。
12:30のバスだとオペラに戻ってこれない、もしかして温泉街は行けないってこと?ここまできて…
ターミナルを歩いて直接バスの運転手に聞いてみたら、やっぱりフルだった。
こうなったら鉄道で行こうかなって思って、ターミナルに停まってるバスも見てたらボロいローカルバスに「カルロヴィ・バリ」の文字。乗れる?って運転手に聞いたら160Kn(640円)でおっけーだそう。やった!
ローカルバスはプラハの街を出発。
西150km国境沿いの街、カルロヴィ・バリへ。
カルロヴィ・バリに着いたのは12:00過ぎ。
バスターミナルで帰りのツーリストバスを確認するとちょうどオペラに間に合うイイ時間がない。鉄道は15:00にあるみたいでローカルバスを調べてみたら16:00にある。鉄道かローカルバスで帰ればイイな。
帰りの確認ができて安心して温泉街の方へてくてくと歩く。
20Euroを両替した。明日の出国まで20Euroぶんですごすつもり。大切に使わなきゃだ。パン屋さんでヨーグルトとクリームのパイを買ってバッグに入れた。これが今日の昼食。
温泉街はとてもカラフル。
かわいいパステルカラーの建物が川沿いに並んでて明るい気持ちになる。
しばらくうろうろしてると、みんなマグを持って湧き出てる温泉に集まってる。
飲んでるマグカップは取っ手の部分がストローになってて吸って飲むみたい。うーん、取っ手から吸うっていうのやってみたい。
マグは近くのお土産屋さんにいっぱい売ってて、安いのは60Kn(240円)ぐらいから売ってる…悩んでそれっぽいデザインのを95Knで買った。
温泉に並んで買ったばかりのマグに注いで飲んでみた…う、ぬるくて少ししょっぱい…
マグから温泉をちゅうちゅう吸いながら川沿いをてくてく。
他にも温泉はいろんな場所で湧き出てて、見つけたらマグに注いで吸って歩いた。街の雰囲気も明るいし吸って歩くのが楽しい。
4杯ぐらい飲んだら温泉飲むのにも飽きて、コーラを注いで吸ってみたりした。
木陰のベンチで買ったパンをかじってぼーっとする。
温泉街楽しいけど、これ以上は何もない気がする。帰りに早めの鉄道に乗って車窓を楽しめたらサイコーかも。
パンを食べ終わってカルロヴィ・バリ駅に向かって歩いてく。
温泉街を抜けて、川沿いを歩いて、橋を渡ってく。
そして緑の丘を上ったさきの錆び付いた茶色い駅へついた。
カウンターでプラハまでのチケットを買うと360Kn(1440円)?!バスの倍の値段なのに時間は3時間もかかる。まあ最後の鉄道旅だしいいか。
しばらく待ってやってきた列車に乗り込んで人の少ない先頭の車両へ。コンパートメントには誰もいなくて貸切。
開けた窓から顔を出したら、ちょうど列車は走り出した。風が吹いて、あっ、て帽子が空を飛んでった。
振りかえったら帽子はゆっくりと車両から離れてく。
黒海沿岸のネセバルでネコ好きの帽子屋さんから買ったんだっけ。買ったあとしばらくネコの相手と店番させられたんだっけ。
1ヶ月半ずっと身につけてた。帽子が飛んでたのはきっともう旅はおわりだから。
途中でうつらうつらして、気がついたら寝てて、川沿いを列車はがたごとと走ってる。綺麗な教会と街が不意に視界に現れてiPhoneのシャッターを押した。
18:30にプラハに着いて、急いでトラムに乗ってオペラ座へ走った。
オペラ座に入ったら周りはみんなドレスや正装でうーってなる。私はTシャツ…ちゃんとした格好でこればよかったかも。
4階まで上がって連れられた一番安い席に座った。
急いで階段を登ったから暑いなー。
オーケストラが地面に埋まったステージで音を鳴らし始める。
あんな見えない位置で演奏するんだ…それにしてもすごい天井とシャンデリアだなー。
端の席の人たちはテラスに頬杖をついて下のステージを覗き込んでる。テラスに頬杖がつけるって、なんか自分の空間があるみたいでうらやましかった。
演目はアイーダで話は事前に勉強して覚えておいた。
アイーダ役の人、すごい太ってる…きっと歌が上手いんだろうけど。たくさんエジプトの神官が出てきて歌ったり、エジプト女子たちのコーラスが楽しい。
途中で休憩をはさんで後半。
今日は東欧旅行の最後の夜で、アイーダを観ながらこの2ヶ月の旅のことを考えてた。