ゴア 11月6日
宿の中庭にかけ降りた。むこうから出てきたおばさんが洗濯物をすごくきれいに折りたたんで返してくれる。
ふふ、ふかふか、ていねいにありがとう。
でも、いま急いでるんだ。
カンカンと陽がさすアンジュナジャンクション、にこにこと笑う美人のお姉さん。100ドルを両替してもらって、インドのsimカードを買った。
やっぱり…iPhoneが認識してくれない…
今の宿はwifiがまともに繋がらなかった。はやく繋げたかった。
隣の雑貨屋?に相談に行くとdocomoはsimロックがかかってるから方法を調べなきゃいけない。数時間まってだって。
多分ムリなんだろうなって思って、お姉さんにsimカードを返すと料金も返ってきた。
うう…せっかくsimカード切り離してくれたのに、ゴメンね。
そういえば日本出国のとき、成田空港のdocomoショップはsimロックを解除してくれなかった。
これじゃ海外で使えないよ。
それで余計にかかる通信費用はdocomoの懐にはいるし、本当に悪質だなって思う。
急いですることもなくなったんだけど、ビーチ行こうかな?
アンジュナジャンクションの向かいに集まってる怖そうなバイクタクシーのおじさんたち。話しかけてみた。
南のバガビーチに150ルピー(1ルピー=2円)で連れてってもらえるって。
乗せてくれた髪の毛がモジャモジャのおじさん黙ってて怖いんだけど、そこが信頼できる感じ。
バイクの後ろに乗って南のビーチまで。
背中にしがみつきながら、森の中、池のほとりを走り抜けてく。
バイクの後ろに乗せてもらう感じがとても好き。
すぐ南のビーチだと思ったんだけどけっこう遠い。しばらくしてバイクが停まる。
あの向こうだよ
ヤシの木の間から海の空がみえた。
小屋の間を抜けて白い砂のビーチはひろーい!そして人が多い。
アンジュナビーチは全然人いなかったのにバガビーチは人が多い。このビーチは欧米人だけじゃなくてインド人もよく来るみたい。
しばらく波打ちぎわを裸足であるいてみた。
どこかにバッグ置きたい…貴重品やiPhone、パスポートが入ってるから盗まれたら大変で、いつもビーチにくるとバッグには神経つかう。
しばらく歩いて白い木のデッキに座るとインド人が話しかけてくる…やっぱりデッキもタダじゃないよね、飲み物頼まないとだよね。
コーラを頼むとマッサージがどうとか…いやいやマッサージはイイから。このデッキは100ルピーだって言ってくる。もうわかったと言ってコーラを飲んだ。
観光ビーチって感じであんまり落ち着かない。
デッキにバッグをぐるぐるにくくりつけて海にじゃばじゃばと入る。
タイやベトナムみたいな透明な海ではないけど、砂はとても細かくて真っ白い。アラビア海…沖の方に泳ぎながら、バッグが気になってビーチの方をずっと見ちゃう。ビーチ沿いのバンガローに泊まれば貴重品を心配しないで泳ぎまくれるのかな?
泳いだり潜ったり、温くておだやかな波をかぶりながら、音のしない灼熱の太陽。
まぶしいゴアの海をしばらくただよってた。
溺れそうになってビーチを出た。アンジュナに帰らなきゃと通りを歩いてるときに声をかけられたレストランでバナナといちごの生ジュースを飲んでた。
インドの生ジュースは搾りたててでおいしいんだけど、氷が入ってないからすぐに温くなっちゃう。
そういえば朝から何も食べてなかったっけ?
表で大きな鉄なべで炒めてるフライドライスが安くておいしそう、どれがおいしい?って聞くとビリヤニだって、そういって鉄なべからフライドライスを持ってきた。
食べてみるけど別においしくもなくて普通。インドカレーの方が好きかも。
外で拾ったバイクタクシーにアンジュナビーチまで送ってもらったんだけど、この人ナンパがすごいよ。僕の家に来なよマッサージしてあげるよって、めちゃめちゃ気持ち悪いんだけど…
日本人はセクシーじゃないイギリス人がセクシーだとか、君は日本人だけどセクシーだとか言いながら腰をずりずり下げて私に当ててくる。
避けてるとバイクのシートから後ろに転げ落ちそうになった。手を後ろに伸ばして身体を触ってくる。
ひえぇ…
前見て運転しろ!危ないから!
アンジュナビーチに着いて逃げるように300ルピーを渡して去ると後ろからお金を要求してくる。この人はインド人じゃなくて黒人みたいだったけど…
走ってゲストハウスに帰った。
身体じゅう疲れきってたから、シャワーを浴びてマリファナ吸った。
そのままベッドに横になった。
夜、いつものカフェに行ってWi-fiをつないで話したり、顔なじみになった店員さんと話したり。
そういえばゴアに来たのに本場のゴアトランスをまだ聴いてない。でも今日はずっと泳いで楽しかったな、ここがインドだって忘れそうになるよ。
周りの客のざわめき、真っ暗い店内、浮かぶカラフルな灯り、どこからか流れるゴアトランス、マリファナで眩しいiPhoneのなかを流れる日本語。
イスに深く腰かけてるとぼんやりとして、自分がただ世界をみてるだけのような気持ちになってくる。
アラビア海に面した小さなカフェ、薄暗い店内で世界中から集まった旅行者たちに混ざって、インドの安いビールを飲みながら、旅が生活になってるのを感じてた。