ゴア 11月9日

アンジュナビーチはヒッピーの聖地って言われてるけど、観光化も進んじゃってる。だからヒッピーたちは野生をもとめて北へ移動した。
そうなんだ?
民族移動みたいだね笑
でも、そうかもしれないって思う。ここはあんまり解放感がなかったから。

北に10kmぐらいいくとアランボールビーチがあるよ、昔の雰囲気が残ってるんだって。
いこうかな?
仲良くなったおじさんバイクに連れて行ってもらった。

たどり着いたのはビーチにぽつんと建てられた掘立小屋みたいなバンガロー。
ワイルドな感じする、するよ。文明から離れてるっていうか。
ボロいバンガローは内側からカギが閉まらない。
でも、1泊300円だし、シャワーもあるし。カギは外から閉まるからイイでしょ。
3日泊まるって言ったら笑われた。
dayの単位で泊まるのは日本人ぐらいだよ、みんなweekの単位だからね
そういえば、となりの欧米人の女性は半年いるって言ってたっけ。
彼女はアクセサリーを作っていて時々みせてくれた。

近くのカフェはバンブーで組み上げられた蹴ったら壊れそうな2階建て。
2階ではマリファナ吸ってた。カフェのお兄さんはペーパー巻くのが上手だった。
カフェからは時々ビーチを横切る赤いジープがみえた。
だから、ずっと読書してたよ。

ときどき教会でスクーターを借りてマプサまで行ったっけ。
マプサには植民地時代につくられた教会がいっぱいあって。
そのひとつの中庭の木の根元。好きな人のバングルを瓶にいれて埋めた。きっとあの人は取りに来ないだろうけど。
丘の上の教会はけっこう遠くて、そこからみえたゴアはジャングルに突き出た教会だったな。
帰り道、橋を渡るときにみえた空が紫だったっけ。

ゴアの記憶は、気怠くて、ゆるくて。そして唯一だった。