シギショアラ 4月25日
朝ごはんにアップルパイとヨーグルト、カマンベールチーズにグレープフルーツジュースと紅茶。
下のキッチンで簡単に調理してきた。
部屋の窓辺でiPhoneから音楽を流して外を見ながらもぐもぐ。私は食べるのが早いのが問題で、あっという間に食べちゃう。
荷造りをして旅日記を書いて宿を出たのが10:00、今日は世界遺産の街シギショアラへ。
駅までのバス停へ歩く、そういえばルーマニアでトラムのお金の払い方わからないまま乗ってたけど、バスはどうなんだろう。すぐ来たバスの運転手に1Lev渡そうとすると、イイから乗れだって。
また無賃乗車してしまった…
うう…おっきいバックパックが通路の邪魔になるけど、ココロを無にして気にしないようにする。
ブラショフ駅前で降りてシギショアラまでのチケットを19Lev(475円)で買った。出発は14:25であと4時間もあるよ。
近くのカフェで5Lev(125円)のコーラを飲みながらwifiにつないで通話しりして時間を過ごす。
カフェでぼーっとしたあと7番線のホームに行くと、なんとなく客が貧しそうというか治安が悪そうというか…
大丈夫なん?
難民なのかしら?ガタゴトやってきた電車も全面にラクガキされてるし…
電車の席は早い者勝ち、いけーってドアに駆け寄って、ステップをよじ登り、バックパックを棚に上げて席を確保!
窓際は取れなかったけど進行方向の北側に座れた。
う、前の浅黒い少年がリスカ痕すごいしタトゥーも多いし、周りのみんなも家族なのか大声で車内で会話してるし、私の頭の上でお札を受け渡してるし、なんだかベッドを車内に持ち込んでる。
小さい子供はお尻出したままチョコレートをだらだらこぼしながら食べてるし、走り始めてる車両のドアのとこに座って脚を外にぷらぷらさせてる女子もいるし、隣のおばあちゃんはなんとタバコを吸い始めた。
そしておばあちゃんにめちゃめちゃ話しかけられる。何言ってるかわからないよーおばあちゃん、ジュース飲むかとか?筆談で絵を描きながらテキトーに話す、みんな会話に加わってきてめちゃめちゃ精神が疲労する。
大声で笑ってるけど、おばあちゃん下ネタ言ってるのでわ?
絵を描きながら話してるうちに気づいたら寝てた…
しばらくして駅で彼らは降りるみたいで、すこしほっとする。
あ…もしかして…、あなたたちはロマなの?
降りかけてた彼女は周りの全員を指で囲って笑いながら言った、ロマ!
みんなジプシーだったんだ…みんな重い荷物を持って大声で笑いながら、道路の向こうへ去って行った。
小さいころ憧れてたジプシー、街から街へ、国から国へ、国境を気にせず旅をする民族。差別を受け続けて虐殺されてきた、現代でもロマ語を話す。
がらんとして誰もいないまま走り出した車内。
彼女みたいにドアのふちに座って脚を外にぷらぷらさせた。
どこまでも続くのどかな草原を眺めてると夕方にシギショアラの駅へ到着。
ステップを飛び降りて線路を越えて予約してた駅近くの宿へ。
チェックインしてシャワーを浴びて夜の街へ行く、カフェでパスタ食べたい。
川を渡って小さな階段を登って旧市街を目指す。シギショアラって山の上にあるのかな?ちょっとしたスペースから下の街が見える。振り返って上を見ると旧い教会の陰。
もっと旧市街へ入ってみようと城門を抜けて坂道を登る。
中世に迷い込んだ感じ、街灯がないからかすごく暗い。雰囲気あるなー、灯りといえば家の窓灯りだけだもんね。
街をてくてく歩く。
もう10時になるよ。日本から遠く離れたルーマニアの小さな街を歩きながら、何も食べてなくてお腹がぺこぺこになってた。