ジョムソン 5月26日

早朝に宿をでた。宿の前はバスターミナル。
まだ薄暗いポカラのバスターミナルは泥まみれ。バスが無数に並んでる。
ムスタンまでのバスを聞くと一台のバスに乗れた。バスといってもバンくらいの大きさで運転席の周りまで人がすわってる。

運がよくて運転席のすぐうしろの席にすわれた。
ポカラの街を出て北へ。道はすぐ舗装されてない土と石の道になった。
ときどき砂埃が舞い上がるからそのたびに窓をしめた。

となりの人たちはアーミーだっていってた。
ジョムソンに訓練学校があるみたいで、半年くらい寄宿舎にすんで訓練するみたい。
仲良く手をつないだりしてる。
一人は彼女が日本にいるっていってた。なにかあったら助けてあげてほしいって。

ポカラからムスタンの玄関口ジョムソンまでは7時間くらい。
道はひどくて泥でぬかるんでた。
前を走ってたタクシーがよくスリップしてて、そのたびに乗客が降りてタクシーを押してた。

景色がヒマラヤ山岳地帯になってった。
ジョムソンに着いたときは夕方になってた。寒いくらい涼しくてうれしい。空は曇ってたけど。

教えてもらった宿にとまった。
窓の外から動物の鳴き声が聴こえてくる。窓を開けるとたくさんのヤギが飼われてる。
ジョムソンの村は東南アジアやダージリンの街とは建物や風景がぜんぜん違ってた。観光地って感じがしなくて山岳地帯の民族って感じがする。
家の屋根には冬用の薪がうずたかく積まれてたし、ヤギは鳴いてるし、村人たちは背中にたくさん野菜を積んで歩いてたし、村の道はせますぎて急すぎてクルマやバイクは走れなかった。

やっと旅で見たかった風景がみれた感じがする。