バンコク 7月8日
荷物をまとめる、乾してたTシャツ、洗顔、クスリをまとめてバックパックに詰め込んだ。
パスポート…、あれ?ない…
バッグにもバックパックにもない。ホントになかった。チェックインの時にカウンターに置いてきたのかな?
外に出てカウンターまで走ってった。
知らないよ
引出しにない?
ないよ
バンガローに戻ってベッドの下も探した。やっぱり見つからない。
再発行するとなると…転免許証があったけ?パスポートのコピー持ってきてない…、ウユニでも1度なくしたよね。
バンコクに行かなきゃいけない。
旅先でトラブルが起きると焦って考えないで行動を起こしてしまう。気がついたら慌ててチェックアウトして港に向かって歩いてた。
通りにあったツアーオフィスにバンコクの文字がみえた。バンコクまでのチケットを買ったら40分後に船が出発だから急げって、外を走ってたピックアップトラックのタクシーの荷台に乗せられた。
荷台には似たような旅行者たち、みんな島をでるのかな。
今のチケット代でバーツがなくなってた。
このタクシー確か高かったよね。島についたときに1000円ぐらい取られた気がする。
どうしよう。
10分ほどで港についてタクシー代は取られなかった。他の人たちと一緒に降りて海の桟橋に歩いた。
カウンターでバンコクまでのチケットを見せると20分後にココに並べって赤いシールを渡される。
今のうちに両替しとこっか。通りのExchangeはまだやってなくて指し示された先の大きなExchangeで1万円を両替した。
まだ時間があるね、近くの食堂で冷たいコーラを飲む。小さい女の子が働いてる。良く笑ってかわいい。
もう一度バックパックを確認する。荷物を出して裏側のポケットを見る、あったパスポート!えー!なんで気付かなかったんだろう、なんでこんなトコにいれたんだろ。
きっと島に入ったからしばらく使わないって移動させたのかも。
でもよかった。
桟橋に行くともう並んでて最後の方、係のおじさんがバックパックに行先のシールを貼ってくれる。
ドコから来たの?
日本だよ。シール貼りなよ。
カウンターで渡された赤いシールを胸に貼った。
Bangkokの文字。
そっかバンコクに帰るツアーなんだコレは。
おじさんと話をしてると船が来た。今まで乗ったコトもないようなカッコいい速そうな船。上陸した時のボロ船とは大違い。
それじゃまたね
桟橋の行列を船はごくごく飲み込んでく、私は最後だった。
バックパックを預けて席に座る。けっこう人が多くていっぱい。
この船は2時間で着くって。行きは8時間ぐらいかかったから4倍ぐらい速いんだね。
内側の席だったので外を見るコトもできなくて、音楽を聴いてた。
船はゆれない。水しぶきをあげて走った。
2時間ぐらいで陸地がみえてきた。ココってチュンポンなの?なんか南国の島って感じ、とてもきれいだよ。
桟橋を歩いて黄色い砂浜とヤシの木の生える陸地に上陸した。
あっついな…
左手にみんな並んでるので一緒に並ぶと今度はバスのチケットを渡された。
3番のバス?窓際が良かった。バンコクまで500kmぐらい北上するんでしょ、10時間ぐらいかな。
右手のコンビニでミネラルウォーターを買って今度は緑のシールを胸に貼った。3番ってバスの番号かな?同じ緑のシールの人と一緒に行動すればいいんだろうけど。
バスターミナルはすぐ近くにあるしバスもたくさん並んでるのに誰も動かない。
待ってればイイんだろうね。
隣のレストランでタイカレーを食べてた。
何も不安もないけど進んでる感じもしない。バンコクに帰ってる途中だからそう感じるのかもしれないけど。
終わりの感覚。まだ旅は5日もあるんだよ。これからなのに。
周りの緑のシールの人達がバスに向かって歩きだして一緒について行った。
うわ、2階建てバス…バックパックをトランクに入れられた。(いつもは荷物を身体から話すのが怖いので持ち込んでるんだけど、すこし弱くなってるのかも)
1階のシートが空いてたので座ろうとしたけどやっぱりシートに番号がふってある。
係の人が2階だって、そして窓際じゃなかった。
バスが北に動き出した。後ろを見るとシートがけっこう空いてる…移動しちゃおっか。
勝手に空いてる席に移って、音楽を聴きながら窓の外を眺めてた。
ヤシの木の密生するタイの大地を北上していく。500kmの旅。
休憩所でアイスコーヒーを飲みながら目の前を走り去っていく車を見てぼんやり。
あまり旅行中は間食しないんだけど小さいスナックを買った。
バンコクについたのは日の落ちた夜の10時。東南アジアっぽい活気のあるロータリーで降ろされた。
通りには屋台がたくさん並んでる。
ここには旅人が集まってくるみたいでトゥクトゥクやタクシーが大声で客引きしてた。
やっぱりチェンマイより雑然としてるね…
宿はルンピニー公園の近くって決めてた、なんでってことはないけど、カオサンは欧米人が優先な気がしてイヤになってたから。
宿まで歩きたかったけどココは何処なんだろ?それすらわからない。
近くに停車してるタクシーでルンピニー公園まで連れてってもらった。
ホテルのある通りに向かって歩いてく。しばらく歩くと日本語のネオンの並ぶ通りになった。
これパッポン通りっていうのかな?
日本語の妖しいネオン、これは…うぅ、タイまで来て日本語の風俗街なんてみたくないよ…どうみても日本人のおっさん向け。
周りの露店ではTシャツがいっぱい売ってた。道を間違えてたみたいで道を聞きながら歩く。
見上げると夜空にまっすぐ伸びる真っ暗なオフィスビル群。
通りに人はいなくなってた。
夜道にキラキラと輝くホテル。あ…ここなのかな?
ねえ、いくら?
1泊1000バーツ、あれ?高…。ネットの情報だと安いって聞いたのに。たとえエアコン付きでもムリな値段。
近くをぐるぐる歩き回って奥の通りに500バーツの宿をみつけた。
外に出て近くのBarでパッタイを軽く食事、この辺も欧米人の旅行者が多いんだね。
何もないのに。
そう、明日は歩き回る。美術館みたりとか、カフェでぼんやりしたり。
でも、ここ蚊がおおいね…