パンジャケント 12月6日

住み慣れたドミトリーも今日が最後。
客はほとんど私ひとりだった。

毎日のようにカフェで作業して、帰り道にはちいさなお店でインスタントラーメンとコーヒーとパンを買ってた。
インスタントラーメンは夜ご飯、コーヒーとパンは朝ごはんとして部屋で食べた。
ドゥシャンベの街並みは東欧みたいで街路樹がきれいで落ち葉が緑の芝生にひらひらと落ちてて、カフェはどれもお洒落で広くて空いてた。
ケーキと紅茶のセットで250円くらい。ノートを開いて音楽聴きながら何時間も過ごしてた。
帰り道はバスに乗る時もあったけど、たいてい歩いて帰った。宿にもどるころにはだいたい真っ暗になってた。
毎日夜遅くまで外にいたってことはドゥシャンベって街がすごい過ごしやすかったんだなって思う。

3週間くらいいたけど、結局インドビザは取れなかったし、取らなくてよかったって思う。
ウクライナから来た人が100$かかるって言ってたからキャンセルしたんだけど。

今日はただビザを取るためだけに滞在してただけのタジキスタンの首都を離れる。

1番のバスに乗って北にあるタクシー乗り場まで行った。
そこから国境の街パンジャケントまで乗り合いタクシーでいく。パンジャケントから国境をこえて青の都サマルカンドまではすぐ近くだった。
乗り合いタクシーはすぐ見つけたけど、他に乗る人たちがいない。
タクシードライバーがすこしアタマが抜けてる感じの人で、周りのドライバーたちにバカにされてた。
ドゥシャンベからパンジャケントまでは150somoni。110somoniまで前はディスカウントできたけど、150がローカルプライスみたいで値下げは止めておいた。

ぜんぜん人が集まらない。
北のターミナルに行きなよって忠告受けたけど、あとすこしだけ待とうと思った。
2時間待って人が集まった。
ドライバーは若い人にかわってた。

街から街までの長距離移動はひさしぶり。行ったことのない街に行くのがわくわくする。
この感覚を旅情って教えてくれたのは誰だったっけ。
ドゥシャンベの街をタクシーはぬけた。
振り返るとフンザでみた風景。遠くに雪をかぶった山脈。なつかしくてわらってしまう。

途中の街で休憩する。大きなサモサを一つ食べた。すごく美味しくて口にはいらないくらい大きくてポロポロと崩れてく。
壁のように流れる滝でジュースを冷やしてた。とてもきれいだった。

パンジャケントに着いたのは夜でもう真っ暗。
安い宿を少年たちが教えてくれる。歩きながらロシア語を教えてくれる。
それは信号って意味だよ、それは交差点って意味だよ。ロシア語を教えてくれながら宿につれてってくれる。

ドミトリーで50somoni。
おばさんはぶっきらぼうだったけど優しかった。
夜食に近くでホットドッグを食べた。明日は国境をこえようと思った。