ヒヴァ 1月18日
ヒヴァの巨大な城壁には登れる。
城門でチケットを買って、裏手に回って狭い階段を登った。そのまま梯子みたいな階段を登った。小部屋のなかのもっと狭い階段を登ってく。
ヒヴァの街並みが一面にみえた。
黄色と青空の世界。紀元前から続く古代都市。シルクロードのオアシス都市。
大きな声が下から聞こえてくる。
グループかな、イヤだな、って思った。
息を切らして登ってきたのは太ったコひとり。ひとり言が大きいなーって笑ってしまう。
でも、ほっとした。
彼女はマレーシアから来たみたい。すごい景色だね、あの屋根の上、歩けるかな?ふたりで話してふふって笑った。
城壁の上をいっしょに歩いてく。
きっと昔はぐるーって街の周りを一周歩けたのかもね。
ときどき滑り落ちそうな崩れかけた階段があったり、スニーカーだと滑っちゃいそうだよね。
きっと、ココがいちばん高いよね。
眩しい太陽だね。
城壁から滑るようにいっしょに飛び降りた。
バザールで洗濯粉を買った。あとは洗濯紐がほしいんだけど…
おばさんに身振り手振りで洗濯紐を説明すると、ちょうどイイ感じの白い紐が買えた。
ヒヴァの街の中にあった旧い神学校は、今では布や服を売るバザールになってる。
大きな中庭、入ってうろうろしてると奥に小さな階段を見つけた。
もしかして登れるのかも。
狭い階段を身をかがめて登った。
うあ、すごい…数百年前の遺跡なのに登れた。
2階から中庭をみたら神学校の生徒たちが手を振る。
中庭の周りをぐるーっと歩いてく。
今は使われてない神学校、でも部屋の中にコンロやペットボトルがおいてある。今でも誰か使ってるのかな。
ヒヴァの路地裏を探検してるとおじさんに声をかけられる。
わが家に来いだって。
この人酔ってないかな?赤いだけかな。
着いてくと小さな家、でも日本だとふつうの大きさかも。
木彫りとか見せてくれる、いただいたお菓子とチャイを飲みながら、この人は売り子なんだって思った。
ゴメンね、荷物は増やせないから。
お別れして、モスクに入った。
今では使われてないモスクのバザールで物色してた。
すごく涼しそうな長袖のシャツをみつけた。おばさんたちとおしゃべりしながら買ってしまう。(ボーダーのショールも欲しかったけど…)
木の柱が並ぶモスクに入るとカザフスタンの国境で会ったフランス人に再会。数百キロ離れた街で会ったりするんだねー
モスクにはヒヴァで2番目に高いミナレットがあるんだけど、柱の暗闇から登っていける。
わかりにくい場所にあるから誰も気づかない。
iPhoneのライトで暗闇を照らしながら登った。
狭い塔のなかをぐるぐるぐるぐる。
塔のてっぺんからアラビアの街がみえた。
黄色い大地と青空、アラビアンナイトの世界。
青く輝くミナレットは地球外生命が造った。
たぶん。