ムンバイ 11月16日

バスの窓の外は雨。インド南部の巨大な都市バンガロールの街は灰色。
公園の近く私は最後に降りる。
近くに停まってたトゥクトゥクのおじさんに声をかけられる。
バスターミナルまで乗せてもらうことにした、雨のせいで歩きたくなかったから。
4kmは離れてるっておじさんに聞いてたのに5分もかけないでバスターミナルに到着。なんと降りたバスのすぐ隣。
おじさんに近すぎって言ったら笑ってた…

重いバックパックを背負って柵を乗り越えた先は広大なバスターミナル。どれが空港行きかわかんなくて周りに聞いて回るんだけど誰もわからない。

 

疲れてお腹もへってたから食堂に入った。金券制?なんだかよくわからないまま壁にあるメニューを指さしてチケットをカウンターに持ってった。
フライドライスにヨーグルトとチャイが出てきて100円ぐらいですごく安い。味は普通だったけど。
インド人と食べる安食堂、すぐ横にサリーを着た女性、外は雨。
なんか居心地がよかった。

 

インフォメーションに聞くと、あっちの緑のバスだよって教えてもらう。
乗り込んでしばらく待つとバスはいっぱいになって空港へ出発した。

インド南のバンガロールから中部ムンバイまでは飛行機で2時間ほどで着いた。

ムンバイは冷たい街だって聞いてた。
宿が少なくて東京みたいに高くて狭いって、牛が歩いてないって、高層ビルが林立してるって。
旅行者は居場所がなくてすぐに移動しちゃうみたい。
そう聞いてたからムンバイは通り過ぎる。

ムンバイ空港の中で国際線ターミナルまでの行き方がわからなくて、あっちだよって指さされるんだけど小さな扉があるだけ。
なんか周りの人も冷たい気がする。リオデジャネイロや上海、東京みたいな近代都市のもつ無関心。
ほかの人が扉の前に並び始めたからいっしょに並んだ。
心配で前のおじさんに聞くとココでいいみたい、バスが来るから待ってるんだって。私に付いてきなさいって言われてやっと優しさに触れることができた気がする。

扉の向こうで荷物チェックされてバスに乗車、国際ターミナルへの行く方法がこんな小さい扉だけのハズないよねって思うけど。
出国手続きは長蛇の列でホールみたいな広い場所に人がぎっしり並んでる。
係の人は3人しかいない。飛行機間に合わないかもしれない…
空港の係の人に相談したら間に合うよだって、と思ったら手招きされて私だけ通してくれた。
なんか並んでる周りの目が突き刺さってる気がするんだけど…でも、ありがとうね。

 

空港内の物価はびっくりするぐらい高くてビール800円。
400円のミルクティーのんでた。すこし落ち着いたかも。

夕方4時に飛行機に乗って、ネパールのカトマンズへ。

カトマンズのトリブバン空港に着いたのは夜の9時。
空港内のタッチパネル前。LINEで相談しながら、わちゃわちゃしてビザを発行してもらう。
前の老夫婦なんか私よりも手馴れてた。

タクシーカウンターで宿を紹介される。
タメル地区のインペリアルゲストハウスって決めてるよ。
おじさん英語ぺらぺら、いやらしく笑いながら地震で傾いてるよとか、こっちがイイよとか言ってくる。愛想が良くていやらしい…

こっちも譲らないでいるとインド側が封鎖されてガスが高値だからってタクシー代1000Rs(1Rs=1.2円)でバンに乗せられた。これバンだよ、タクシーじゃない…

バンは暗くて治安の悪そうなカトマンズの街を走った。
もう夜でシャッターが閉まってて人も歩いてない。急にバンが停まってこの時間は閉まってるからこっちの宿にした方がイイよとか言ってくる。10ドルだよだって。
あ、さっきのタクシーカウンターのおじさんは偽物だったんだ。今乗ってるのタクシーじゃなくてその宿のバンなんだ…
次々に騙してくることにムカムカしてきた、行かないならお金を払わないって怒ってたら、しぶしぶ宿まで走り始める。

インペリアルゲストハウスは傾いてもいないし閉まってもいなかった。
カウンターに少年がひとりだけいて笑顔が恥ずかしそう。シャイな感じがかわいい。
600Rsで窓の大きな部屋でシャワートイレ付きですごくきれい。
すごくいい宿だなー安いし。
シャワーを浴びてベッドに横になる。

昨日の夜はインドの世界遺産の村ハンピにいて、ホスペットから寝台バスでバンガロールまで、ムンバイと飛行機を乗り継いで今夜はネパールに。

今、カトマンズのタメル地区にある小さな宿の3階の部屋にいるよ。