グランデ島 1月5日

あさ、4時ごろには目が覚めてた。
だから、本を読んだりしてた。昨日の夜の落雷から停電が続いてたけど、南の島はもう明るかった。

エアコンが付いているけど、なんとなく部屋が密閉されているのは気持ちよくない。
部屋にいる間はドアと窓はいつも全開にしてた。
うん、ほかの客が前を通り過ぎる時に覗き込まれるコトもあるけど、あまり気にならない。
もしかしてメンタル調子いいのかも。

ココは南の島だし、ボートにお金を払って1時間かけてくる。
犯罪者なんているわけないし、みんな遊びに来てるんだから。

窓の外が明るくなってきた。
サンライズがみたくてビーチまで歩いていく。
早朝は誰もいなくてビーチも無人。ボートタクシーの準備をしてる人が1人いるだけで、野良犬が砂浜をトコトコと歩いていく。

 

 

海をみても船が多くて景色が微妙。
ぼーっとしてた3匹の犬に懐かれた。2匹目の黒い犬は甘えてきて座ってる横にぴったり座ってきた。
やってきた茶色の犬に向かって走ってじゃれていった。
人間が危害を加えなければ犬もおとなしいよね。東南アジアでもそうだったけど街中をふつうに歩いてる。
あとはカラスみたいな少しデザインが違うけど黒い大きな鳥。砂浜の小物をつついて遊んでる。

右手の山からヤシの木の向こうに日が昇って眩しくなってきた。

 

 

立ち上がって砂を払ってホテルに帰った。

この宿は朝はビュッフェ、夜食べていないから朝にいっぱい食べたかった。

カフェには天井から何かぶら下がっていて時々鳥が飛んできてた。
え?アレはハチドリじゃない?
カメラで何枚か撮る、もっと近くで撮れるかも。
カフェに上がって確認したら、ぶら下がってるのは水飲み場で中に甘い水でも入ってるのかな?
ハチドリは長い舌を入れて飲んでた。
近づいて手を伸ばして20cmぐらいの距離で写真を撮っても全然逃げない。
時々耳の横をブーンという音といっしょに風が送られてくる。
スズメより小さい黒に青い光沢のある美しい鳥。
もう1種類の緑の小鳥はハチドリがいると近づけないみたい。

 

テーブルの上に乗ってるの。
マンゴーやスイカ、メロン、パイナップル。チーズがモツァレラチーズ、プロセスチーズ、あと何か。パンがバケットと白い柔らかいパン。あとハムとコーヒーやジュース。

パンを4切れにたくさんのフルーツ、チーズもたくさん食べてお腹がパンパンになった。
コーヒーを最後に飲んだ。
もう旅の間ずっと飢えてたんだね、ボリビアを抜けてから1日1食に戻ってたし。

カフェに飾ってあるグランデ島の大きな地図を見てた。
南米のベストビーチってロペス・メンデスだっけ?ドス・レイスだっけ?
グランデ島にはそのビーチに来たんだよ。
LonlyPlanetを開いてロペス・メンデスの名前を確認した。

確かジャングルを歩いて越えていくと3時間かかるんだっけ。ボートタクシーで行こうかな、昨日みたいに足の皮が剝けるのはつらいし。ただ、お腹が苦しすぎるので少し消化してから…

部屋で横になって休んでた。
そういえばこのホテルにはウォシュレットがついていて、といってもホースだけど、南米に来てずっとおなか下し気味だったからうれしかった。

楽になったので水着に着替えた。
ビーチに向かう、もうTシャツも着ないで。
適当なツアーの受付にボートタクシーを聞いたらココで売ってるって。
壁に貼ってある地図を見ながら、どのビーチがいいの?
ロペス・メンデスだよ
落ち着いたヒゲのおじさんが答える。
チケットを買うと桟橋を指差して船の写真を見せて、このマークの船に乗れ、地図もやる、最終便は17時30分だからな
何度も何度も念を押される。そんなに不安?

昨日見たボートタクシーより大きい船に乗った。
船は遅れてやって来た客を乗せて走り出す。
水着だけなのは自分だけで、少し無防備で恥ずかしい、しかも1人だし、Tシャツ持ってこれば良かったな。
時折小型のスピードボートが波しぶきをあげながら抜いて行く。
アッチに乗れば良かったな、この船の時間が短くて済んだだろうに。

ちいさな島たちを抜けて1時間で船は小さな入江の桟橋についた。
ココ?狭いし桟橋があるし
近くのヒッピー風のお兄さんに聞くと、
英語は話せるか?ついて来い、だって。
ボロボロのショールを巻いて長旅をしてきた人特有のゆっくりして落ち着いた物腰。
カナダの女の子もそうだった。
彼、足速いな!ビーチ沿いに進むとジャングルに向かってロペス・メンデスの看板。
またジャングルか。ばんそうこう足に貼って良かった。
昨日みたいに1時間以上歩かなくて15分でビーチに着いた。
あ、広い!あと人が多い!でも波高くない?

パウダーで足の裏をサラサラと流れていく白い砂を感じながら、つい笑ってしまう。
先に着いた集団はサッカーを始めてた。
でも、どうしようか?
サンダルを脱いではだしでビーチを歩きながら少し休憩できる場所を探して座る。

 

せっかく来たんだから泳ごうかな。
財布とiphoneを砂に埋めて歩いてった。
海に足をつけたけど、波が高くないか?波が顔に叩きつけられる。
波が来るたびにジャンプして飛び越えたり、体当たりしたり、そのうちビッグウェーブが来て押し流される。
また戻ってジャンプして、体当たりして…何だか修行してるみたい。
少し休憩。売店もなくて売り子がいるだけ。
ビールを買って飲む。もう少し人が少なければいいのに。

しばらくぼんやりしてたら体が冷えてきた。
もう1度入って波と遊ぶ。天気も曇りになった。
気付いたら船で帰る時間が近づいてる。最終便の1本前で帰ろうかな。
ジャングルを越えて桟橋に着いた時には時間を過ぎてたけど。
桟橋に座って足を海に浸しながら次の船を待つ。
30分ほどで次の船が来るけど遅れて来た客を少し待って出発、遅れて来る人って毎回同じ人だね。

船を操縦するのは陽気な黒人で大音量でレゲエを流してた。
似たような船がもう1隻。
抜いたり抜かれたりしながら走ってく。
途中でイルカの群れ!みんなで歓声をあげた。
途中で故障してるのかな?停まってるボートを見たりしながら、船はアブラオ村にもどった。

ホテルに戻ってシャワーを浴びたら、そのまま寝てた。

目が覚めた。
外を見たらカフェの電灯が灯ってる。

もう夜なんだ…

それに停電が回復してる…iphone充電したいな。
部屋のコンセントはV字型だから日本から持ってきたiphoneのプラグは使えなかった。
受付でこっそり充電しようとしたら、見つかったうえにホテルのカフェに連れてくれて使えるコンセントを教えてくれた。

カフェは誰もいないし、ゆったりしたレゲエが流れてる。
暖かい照明の下でLonlyPlanetを読んで、海からの風が涼しい。
ホテルの飼っている犬が甘えてきたから首輪の下をかいた。
ねえ、さびしかったの?
いつまでも離れなかった。

いつまでもこの時間が続いてくれたらいいのに。

夜がふけるまで本をめくってた。