スコータイ 7月3日
Tシャツをすこししか持ってきてないから洗濯が多いし、汚れたままザックに入れるのも好きじゃないから毎日洗濯してる気がする。
チェンマイに3泊したし、そろそろ南の島に向かおうって思ってたけど有名なスコータイ遺跡に行くことにした。ちょうどチェンマイとバンコクの間だし。
バスターミナルまで歩いてみようかと思って宿を出るとトゥクトゥクのおじさんに声をかけられる。100バーツ。
歩くからいいよ。
呆れた感じでいいから乗りなよって言われる。
途中で両替しないとバーツないよ。
オーケー。
トゥクトゥクはバスターミナルと逆の方向に進んで行く、しばらくして奥まった路地にあるExchangeで降ろされ1万円をガラスの向こうに渡すと2700バーツになって返ってくる。
またトゥクトゥクは走り出して、橋を越えて、公園の間の道を抜けて…
思ってたよりずっと遠いバスターミナルに着く。
こんな遠かったんだ…呆れるよね、歩くのはムリだったかも。
スコータイ行きのカウンターを聞くと外にあるみたい。
無表情なおばさんからチケットを300バーツで購入して時間を聞くと11時発、あと30分。
早く乗れてよかったけど、その前にごはん食べたい。
近くでパッタイ(30バーツ)を食べる、パッタイは代表的なタイ料理だから日本でも食べれるし、カオソーイにすればよかったな…
バスは北から南へ。チケット安かったのに立派なバスで脚元が広かった。
窓の外は何処までも続くタイの地平線。
席を間違えてたみたいで1つ前の欧米人の隣の席に移動した。
眩しくてカーテンを閉める、エアコンもあまり効いてなくて暑かった…隣の人はずっとiPadを触ってる。
夕方に6時間ぐらいでスコータイに到着。着いてみたらスコータイは小さな田舎町だった。
1000年前に栄えた王朝があったってホントかな。
バスの外に出たらタクシーの受付にニューシティかオールドシティか聞かれる、歩こうかとも思ってたけど。
華やかって聞いたニューシティを頼むと顔に大きな痣のあるおじさんのトゥクトゥクに連れて行かれる。
このトゥクトゥク、バイクの後ろじゃなくて前に客席が付いてる。
幼稚園ぐらいの小さい子供が2人先客で乗ってた。
おじさんの子供?そうだよ、子供たちは元気でよく笑う。
サワディーカー、大人に慣れてる感じ。
乗ってる間、子供たちと遊んでいると脇道に入っていって森の中へ、こんなところに宿があるんですか…
付いたのは平屋の小さな宿、かわいいけど周りに畑とボロ小屋しかない。
おじさんと一緒に受付するとエアコンつきで500バーツ。
部屋の掃除の間、宿の猫と遊んだりして時間を潰す。部屋の鍵は南京錠だし、水洗トイレじゃなかった。
別にエアコンが付いてるから構わないけど。
壁にトカゲが張り付いてて風情があるね。
シャワーを浴びて日が落ちるのをぼんやり待った。
夕ごはんを食べに外へ歩いてった。
宿から通りに出るまでの道に犬が数匹、道の真ん中の黒い犬がワンワン吠えてくる。
怖いんだけど…
怖くなって反対側の道から出ようとすると、今度はかわいい子犬たちに走り寄られてキャンキャン吠えられる。
うう、海外旅行で犬に吠えられるの初めてだよ…
こっちからは出られないみたい。やっぱりあの黒い犬を越えなければダメか…
木の棒を拾って、テキトーに振り回す、こうしてれば近づかないでしょ。
ぶんぶん棒を振り回しながら、吠えられながら、大きな通りまでたどり着いた。
宿に戻る時もこの恐怖を越えなきゃいけない…
ニューシティの中心に向かう途中の露店で焼き鳥を10バーツで買って食べながら歩いてた。
道端の露店では地元の人が夕ごはん、タイでは夕ごはんは家じゃなくて屋台で食べるって聞いた。安くておいしいもんね。
セブンイレブンでコーラを買って飲みながら散歩。
どの露店も美味しそうだけど、タイ語なうえにメニューもないので頼む自信がない。橋を渡った先のメニューのある露店で、フライドライスに揚げたシュリンプを食べた。
食べ終わって街の中心まで行く。スコータイは小さな町でロータリー以外は何もなかった。
炭水化物以外も食べたいなと思って、別の露店に入って頼んだのはパリパリに揚げた卵。
近くの公園の階段に座って流れる川を見ながら、夜空をぼんやり見上げた。
日本の田舎みたいな風景。
風が強くて気持ちがよかった。
ココはタイの北部の小さな町スコータイ、1000年前に繁栄を極めた巨大な都市国家があった町。
橋の街灯があたりを弱く照らして虫の声が聞こえた。