イスファハン 1月29日
バスの終点の近くにあった安宿だったし、きっとボロいんだろうなって思ってた。
でも目が覚めたら中庭があって。
そこではおじいちゃんたちが本を読みながらチャイを飲んだり朝ごはんを食べたり。いくつか木が植わってて涼しげ。
私も真似してチャイを注いでパンとジャムとゆで卵の朝ごはんを食べた。
物価の高いテヘランでこの宿はオアシスだったんだなーって思う。
いっしょにすごしてたアゼルバイジャン人は起きて髪を梳かしてる。
そういえばおしゃれだよね、その人はイスタンブールまでこれから24時間のバス旅。私はイスファハンへ。
チェックアウトしてお別れ。
西と南へ、またどこか、そうイスタンブールで会うかもね。
テヘランの街を歩いてると小さなギャラリーを見つけた。中には歴史の偉人がアグレッシブに彫られた石像がならんでる。
ガンジーとかキング牧師とか、あと地獄の窯みたいなのとか。
都会の騒音からすこしだけ距離を置いたギャラリーは居心地がよくてぼーっとする。
メトロカードを買って郊外のバスターミナルへ地下鉄で向かった。
1回間違えて別の駅で降りちゃったけど、売店の人たちが助けてくれた。
バスターミナルに着いたら、イスファハン行きはコッチだよって青年が連れてってくれる。
こういうときって声かけてきた青年が旅行会社のスタッフだったりするんだけど、イランの場合は見返りのない親切だったりする。
旅をしててむこうから声をかけてくる場合って、つい警戒しちゃってて、それが顔に出てないかな?
って心配になる。
イスファハン行きのバスは700円ぐらいだった。300km離れてたった700円、めっちゃ安い。
しかも乗るとお菓子とジュースが配られる。
しかも座席がめっちゃ広い。足伸ばしても前にぶつからない。
ひとりで座ってると老夫婦がやってきて席を変わってくれないか?みたいなジェスチャーされる。
なんで?せっかく窓際なのにって最初思ったけど、イスラムでは男性と女性は結婚してない限り隣に座っちゃいけないってルール思い出した。だから席のチェンジはよくあることみたい。
すごい太った人の隣に座らされたんだけど、その人はいつもニコニコしてる。
英語は通じないんだけど、おっとりにこにこ。
パーキングでいっしょにご飯を食べたンだけど、同じのを頼んだら量が多すぎてたいへんだった。
イスファハンに着いたら夜。
バスターミナルの横の宿に客引きされた。けど、できれば中心の旧市街に泊まりたい。
なんとかバスで行きたいンだけど…
近くの女のコに行き方聞いてるとタクシーの客引きに声をかけられる。タクシーとうだうだ値段交渉してたら、いっしょにいた女のコがドライバーの言い値との中間にしたら?ってきっぱり。
う、イランの女性はハッキリしててカッコいい。
ドライバーはイスファハンの中心の宿まで連れてってくれた。けど宿は2000円もしたし、きれいだけど地下の部屋で窓がなかった。
向かい側のアパートは広くてサイコーだけど3000円ぐらいする。
やっぱりイランは物価高いなー。
でもイスファハンはずっと憧れてたし、ちょっと高くてもアパートを借りることにした。
洗濯をして、シャワーを浴びてソファでごろごろ。
初めての中東。
小さなスピーカーを部屋にセットして音楽を流した。