ラホール 12月23日

バスを降りると周りは霧でしろい。
リキシャが話しかけてくる。

でも今30円くらいしかないよ?
それでもいいよ

きっと良くない。いくらなんでも安すぎるから。
そのお金で国境まで乗せてってもらった。彼はボロボロの服、きっとすごい貧しいんだろうな。
冷たい風が脚にあたってめちゃめちゃ寒かった。

インドとパキスタンの国境は人がいなくて寂しかった。昨日パキスタンに行くって言ったら、インド人に苦い顔をされたっけ。
霧のなかを歩いてく。
薄暗い建物でチェックを一つ一つ受けてく。
バスに乗ってボーダーラインまで走った。となりのオーストラリアのおじいちゃん、何で荷物そんなに少ないの?気軽すぎて旅にみえないよ。

あんなに賑やかだったボーダーラインが、しん、としてる。
インドとパキスタンの国境ワガボーダーでは夕方に毎日フラッグセレモニーってお祭りが行われてた。
たぶん昨日はあの席から見てたんだよね…

インド側と違ってパキスタン側の国境はフレンドリーだった。
両替のおじさんが旧い日本のお札を見せてくれる。こんなの見たことないよ…ホントに日本のなのかな?でもたしかに日本の文字が書かれてた。
もしかしたら大正時代とかそんな旧いお札なのかもしれない。

乗り合いタクシーに乗ってラホールの駅まで。
そこからリキシャに乗って安宿まで。
5年以上旅してるフランス人がいた。あれ?カザフスタンで会った気がする…
長旅してる人にあるゆっくり話す感じがなつかしかった。

教えてもらった通りでスープとナンを手で食べた。
食べ物がおいしい…
パキスタンにきてからいろんな人に話しかけられる。インドにいた癖でボッタくりや詐欺を警戒してしまう。
でも、みんないい人たちばかりだった。

歩き回ってたら日が暮れた。
いつの間にか雑踏に紛れ込んでた。

人のあいだを無理やり走るバイクとクラクション。バイクにぶつからないように歩く。日用品が売ってた。
歩いてて、終わりがない気がしてきた。この雑踏はこのままずっと続くのかもしれない。

宿にもどる途中。建物の2階がまぶしい。
あれはカフェかもしれない。