マスレー 1月14日

ラシュトの街は真っ暗、でももう朝の7時。
タクシーのドライバーはバスなんてないって、みんな口を揃えて言った。教えてもらったマスレーの村は遠く山奥にある。

タクシーは街をぐるっと走ってく。空も青くなってきた。
街の景色がいつの間にか高い樹のあいだを走ってた。
遠くのあの山?
一つの山だけ真っ白い。きっと1番高い山なんだろうな。

フーマンの街でタクシーを乗り換えて、山道を走ってく。
すこしずつ寒くなってきた。
マスレーの村に着いたとき、足もとのアスファルトが凍ってた。

雪景色はキライだったけども、この景色は好きかも。
氷ですべらないように気をつけて歩いた。きょうは何処に泊まろうか?
村で唯一開いてたチャイハネに入ったらラピュタの炭鉱の男たちが大声で談笑してる。
すみで小さくなって卵とチャイを飲んでた。
なんか喧嘩してる?
あ、なぐった?
周りが笑ってたから自分も笑ってたけども。それにしてもこの卵料理おいしい。
次あるいてて声かけられたらその人の家に泊まろう。

声をかけてきたのはおじいちゃんでやたらキスしてくる。でもおじいちゃんの家は住みたいくらい快適そう。
お茶を沸かしてごろごろする。暖房もばっちりだった。
気がついたら寝てた。

バザールってもしかしてココのこと?
マスレーの村には小さなバザールがある。
緑の液体にまみれた麺とかあるけど、どんな味なんだろ?
日本語が話せるおじいちゃんと話した。日本にいたことがあるみたい。

イランから東京は高いよ
イスタンブールじゃなくてデリー経由が安いかも

交通費の話をしてたら少しずつ陽は落ちてきて、街は青黒くなってきた。

部屋にもどったら、熱い紅茶と音楽で読書しよう。
家にもどるとおじいちゃんの飼ってる甘えんぼうな犬が飛び跳ねる。
もうー飛び跳ねすぎだよ。