建水 3月23日

パアン!って音が聞こえてくる。
爆竹みたいな大きな音が公園に鳴り響いてる。
音の源を探してきょろきょろする。
近くでおじいちゃんがムチで宇宙人を叩いてた。
叩かれるたびに銀色の宇宙人はブーーンってUFOみたいな低音を鳴らしてクルクル回ってた。

暑い建水の正午。
汗を冷ますために木陰にすわってた。
お爺ちゃんが銀の独楽をムチで叩いて回してるのをみてた。
それにしても、すごい音だね。
今日はあついな…

フラフラと歩いてると城壁にぶつかる。
そういえば建水の城壁ってかんたんに登れるんだっけ?
誰も登ってないしちょうどいいかも?
お客さんのいない冴えないお土産屋さんが退屈そうにしてる。
何か言われた気がするけど、笑顔で手をふった。

階段を上っていくと最上階は習字の教室になってた。
びっくりするほどみんな字が上手くて、文字の大きさも内容もみんなバラバラで個性が強い。
みんな真面目で本気だった。
回廊に出ると建水の街がみわたせた。
地面では澱んでた空気が風になってた。

建水の昼間は時間が止まってた。
コントラストの強い太陽と影、南国の昼間は居心地がよかった。

ふと前をみると橋の上の学生たちがあるいてる。
青空をバックに制服を着た10代が真っ白い橋の上をゾロゾロと同じ方向に歩いてた。
10代の透明な夏。
10代の幾何学的な移動。