永定 4月27日
まん丸いパンケーキみたいな土でできた大きな建物、その内側にはびっしりと木造の住居が張り付いてる。
まるで今でも続いている民族の祭りみたい。
写真でだけはみたことがある土楼。
土楼は1000年以上前に作られたそう。
北から戦乱を逃れてきた民族、客家といわれる人たちが一族を護るために土でできた城塞を山奥につくった。
唐の時代に造られた土楼は少しずつ数を増やしてって…今では1000以上あるそう。
福建という土地に広く散らばってる。
そのなかでも永定といわれる村は土楼で有名みたい。
永定には龍岩からバスで2時間でいけた。
バスはたったの10元。
山道を2時間はしってたったの10元?ちょっと安すぎるかも…
バスはいくつかの山村で乗客を降ろしてく。そして山道を走ってく。
窓の外をみてると村のあいだに巨大な土楼がみえた。こんな普通に村の中にあるんだ…
永定についたのはお昼過ぎ。
予約してた宿はバスを降りた目の前。部屋は4階でとても綺麗で広い、そしてかわいい。
部屋がかわいいのは中国あるあるだと思う。
宿の人たちは客家の人たちなのかな?すごく親切だったけど…最後まで聞けなかった。

荷物を置いて外にでるとバイクタクシーが声をかけてきた。
30km離れた場所に立派な土楼があるから連れていくって。帰ってくるのは夜になって往復で150元だそう。
距離的にも時間的にも安いし妥当だと思った。
けど着いたばかりだし貧乏バックパッカーに3000円はちょっと考える価格。
ちょうど一日の生活費と同じくらい。
それに土楼は周りにいっぱいありそうだった。
ごめんね、着いたばかりだからって断って村の中へ歩いてった。
歩いてると普通に土楼がある。今の家と比べてもぜんぜん大きい。
門の前にはおじいちゃんが座ってる。
中に入っていい?って聞いたらいいよって。
中は木で組まれた家がびっしりと壁に張り付いてた。
人があまり住んでいないのかところどころボロボロで崩れかけてる。
壊れないかな…
ギシギシと鳴る階段を上ってく。アニメみたいに踏み抜いて落ちてしまいそう。
ゆっくりゆっくり上がっく。
床の木板の隙間からは下がスカスカに見えてるし、細い板は体重をかけたら折れてしまいそう。
ほとんどの部屋はもう人が住んでないみたい。
1985年のポスターがかけてある…バックやカバンも置いてある。
なんだか軍艦島ってこんななのかな?って思う。過去のまま、ずっと時間が止まってる感じ。
最上階にあがると黒い鳥がびっくりしたみたいでキイキイと鳴きながら飛び交った。
よくみると蝙蝠。壁にいっぱいぶら下がってた。
この土楼はゆっくりと廃墟になっていってるのかもしれない。
おじいちゃんにお辞儀をして土楼を出た。
もう一つの土楼はもうすこし整備されてた。
住んでる人たちも多そう。
お婆ちゃんが料理をつくったりしてる。
でも、やっぱりレトロな生活を感じる。





村の広場にもどった。
広場には綺麗に整備された丸い土楼があった。
入場料が20元だったから入ってみた。
木もしっかりしてたし磨きあげられた。この土楼は観光客向けみたいね。
生々しい生活がない。迫力はなかった。
そのまま座ってぼーっとしてると夜のステージがはじまる。
たしかステージは別料金で80元とかするはず…
このままみていいの?って横にすわってたスタッフに聞いたら、彼は少し考えて、別にいいよって。
うれしい、お金のことよりも旅先で親切にされることがうれしい。
ステージをみてるとすごいダンスの上手い人がふたりいる。彼女たちが目立ってたし、いつも前にいた。
途中から子供たちがステージにあがって役者の人たちと遊んでる。
ゆるくていいなwって思うけど、80元払ったお客さんたちも気にしないんだろうな。
ここは中国、人はおおらかなのだ。
いつのまにか真っ暗になってて
見上げると花吹雪が夜空をおおってた。
さわると泡でできてる。泡だらけになったお客さんたちがあわててステージから逃げてきてる。
子供たちは狂ったようにはしゃいでた。

